SFと時代劇が混ぜ合わさったようなゲームです。
色々登場人物や台詞、やり取りに小ネタがあるそうですが、マニアックすぎて半分も分かりません将軍!!
内容は、惑星オオエドの108代目将軍吉宗が経営の失敗で背負い込んだ借金9億を傭兵稼業で返済していくというものです。
主人公である吉宗は豪放磊落と言えば聞こえはいいがあまりに能天気なところがあるのでもしかしたら馬鹿かも知れないと言われている破天荒な将軍様。情には厚いし仲間は裏切らないが質草にはするらしい。したことないけど。
メインヒロインは二人で、一人は幼馴染で乳母子の沙奈。現実的でしっかり者で堅物、かなり口やかましい。個性的過ぎる面々の中では一番の常識人で苦労人。成績優秀、将来有望な人物だが馬鹿殿が大ポカやらかしたときいてすべての誘いを振り切って帰郷、吉宗を手伝うことに。
もう一人は帝国のお姫様、アニェス。おっとりのほほん皇女として育ってきたためか世間知らずでずれがある。しかしそこが可愛らしく守ってあげたいと評判。しかし本人は周りの期待に応えるために仕事と割り切っているところもあるとかないとか。
他には天然腹黒巫女にマイペース忍者、倫理ぎりぎりアイドル、生真面目ウェスタン侍、人の話を聞かない警察官にアメコミ改造娘、血みどろ白衣の天使にツッコミ役メカ少女。あとは男だけど見事なツンデレ自称吉宗のライバル箱入り息子とそのフォローをする健気な後輩。忘れちゃいけない年代物なロボット爺やにマッドサイエンティスト少年。
……自分で書いていて、本当、濃いキャラばっかりだなぁと思いました。ちなみに越後屋もいる。
この作品はOPがかなりよくて、おまけに幼馴染と将軍の関係が大変ツボだったので購入したんですが。が。
……プレイし終わって物凄く微妙な気分になったゲームは久しぶりですよ。
小魔女なんかは攻略キャラを他キャラが応援してくれたり、もしくは特に描写がなかったりで、まだそれはいいんですが。このゲームは……どっちのヒロインを攻略しても微妙な気分にしかならない。
私はもちろん、沙奈目当てでプレイしたのですが、初期の初期、とあるイベントで、地球連邦とそれに敵対する本家地球連邦のどちらの依頼を受けるか、というのがあるのですが、それによって今後、どちらのヒロインといちゃこらするのかが決まってしまうという。
そんな、たったそれだけで決められてしまうんかい!!と突っ込みたくなりますがしょうがありません。ちなみに地球連邦はアニェスがいる方で、こちらは通常の賞金の倍額+吉宗名指しで依頼、本家地球連邦は通常の5倍の賞金。借金を返すゲームなので、お金のことを第一と考えると本家ですが、人情としては可愛いお姫様からのご指名の方が嬉しいなぁと思うところです。それに髭もじゃのおっさんよりロリ姫の方がいいしな。そして私はお姫を選んだ。
アニェスルート決定された瞬間でした。
どちらにせよ、一通りやるつもりだったのでOKですが、この一つの選択で後が決まるなんてある意味シビアだなーと思うんですが、現実的?
そこからどんどん地球連邦帝国の依頼を受けていくようになるので、当然お姫との親密度はアップです。
ですが一番最初にえちいシーンを見たのは警察官のマーシャでした。なんかしらんが成り行きでイベントこなしていたらいつの間にか。どうやらサブヒロインの一部は成り行きなし崩しでイベントが入るらしい。他のサブヒロインは『お忍び』というコマンドを使うと発生。
エロとしては……微妙。シチュが潜入捜査で、ミスをして麻薬を使用され、ケダモノと化した吉宗にやられてしまうという…。
その後、本家を倒したり、他の勢力倒したりしていくと改造娘登場。個人的にこの娘さんはアメコミタイプになったときが、妙に好きです。あの喋り方がなんか好きだ。戦艦一隻と渡り合える力の持ち主と、吉宗ガチンコ勝負。どんだけ人間離れ。
その後、なんと帝国の方でクーデターがおきてお姫は一人さ迷うことに。
ちなみにクーデターを起こした爺様は吉宗のライバル・ラビエヌスの父。父親の言うことに正しさも覚えず反発もあるけれど、裏切ることもできず、そのまま父の言うなりになってしまうラビさん。ここでの後輩コルネリアさんとのイベントはたまらなくよいです。はっきりいって主人公たちより真っ当にいちゃこいてるよ!!駄目駄目な先輩を、だけれど見捨てれず、むしろその不器用さが好きですと言わんばかりのー!!ああ可愛い。
世間知らずのお姫はストリートのチンピラにたかられ持っていた路銀も使い果たし、そのまま奴隷として売られることに。エロゲーの王道?けれども売り払われてしまった服が偶然、お姫を探していた吉宗達の手元に渡りゆき、そこから所在を掴むことに成功、あわやというところで救出。
抱き合う二人にクサクサしてしまう沙奈。(つД`)
そこから帝国を盛り返そうということでお姫のアイドル性を生かして宣伝、協力者を募って組織は拡大、あっという間にクーデター起こした爺様たちと張り合えるくらいに大きく。しかし、協力者の筆頭のおっさんが半ば自己欲であの星が欲しいこの星を攻めようと言っているのを見て、大丈夫かこのままでと不安になった人は少なくないはず。
地球連邦の本拠地に攻め込む前夜にお姫とのイベント。
お姫の外見と体型が幼いせいか、酷く犯罪臭く見えるのは私だけか。
その後は無事に本拠地を奪還。けれども以前感じた不安はやはり的中。
辺境惑星の将軍で傭兵な吉宗が、お姫を祭り上げて私利私欲を肥やそうと思っていた人たちにとって目障りなのは当然、しかもふたりが恋人同士とあればなおさら。特殊な機械を使ってお姫の気持ちを逆にして二人を破滅させようと!
……ここらへんから、いろいろ『エー』と思う展開に。
内部が混乱しだしているところに倒したはずのクーデターの連中が乗り込んできて嫌がるお姫を連れて逃げる吉宗。偶然あった転送装置に乗り込んで気がつけばそこは荒廃した地球。実は偶然でもなんでもなく、生きていた爺様が仕組んだ罠で、座標にもすでに載っていない地球に置き去りにしようとしていたそうな。結局爺様は吉宗に切って捨てられ、二人はここから戻るために唯一の転送装置が残っている場所へ。
ちなみに機械で感情変わっていたアニェスを戻したのは吉宗のキス。王道王道。
夜には野外プレイです。なに教え込む気だ吉宗。
転送装置の場所にきたら、野生化した地球人たちがアニェスを狙ってわらわらと襲い掛かってくる。アニェスを守るため、転送装置に放り込んで一人残る吉宗。
その後は、無事に戻ったアニェスが沙奈たちに協力を仰いで地球を探し、吉宗と再会、でエンド。
吉宗とアニェスがいちゃこいているはたで沙奈といえば、クサクサしているけれど自分の仕事はちゃんとこなし、それを本人達に向けてあたるでもなく。アニェスは沙奈の気持ちにほとんど気がついてないみたいでしたが、当の吉宗はアニェスばかりに目がいっていて、沙奈が力を貸してくれるのは当前と思っているさまが果てしなくムカつく。
オープニングイベントじゃ初っ端から沙奈に求婚しようとしたり「『まだ』夫婦じゃない!!」とハモっていたりしたのにな。沙奈があんまりお金にがめつく非情に徹せられるので自分のことは眼中にないのか?と思っていたみたいだが。
なので、お姫とくっついても、沙奈が気になり、そしてそれに対する吉宗が何の対応もしないのにもにょる。吉宗は諦め入っていたし、沙奈の方も自分の気持ちを伝えることはしなかったので、結局すれ違いのままだから、吉宗にとっちゃ、過去の思い出で消化されていたのだろうか。