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ブログを借りてみました。
実を言うと私、ブログは重いし面倒と言うイメージがあったので敬遠していたのですが、好みの日記帳や掲示板がなかなか見つからないのでもういいやブログで行ってしまえと。(掲示板何個借りてるんだろう。


私の事情は置いといて、とりあえずここでは好きなことをだらだらと書きたいと思います。
妄想とか。好きな本とか。

そういうわけで、まずは手始めにサトヒロ妄想行きます。
続きを読むからどうぞ。
初っ端から現代パラレルかよ!






 「姫さん」
 「何だ」
 今日は午後から仕事が休みだと言うので学校帰りに会うことになった。近くの公園で待ち合わせ。
 一言二言交わしたあと、実にさり気なくさらりとサトーは持っていた紙袋をヒロに渡した。
 「……何だこれは」
 「何って、バレンタインのお返し」
 あっけらかんと笑ってそう言うので、ヒロは片眉を上げて顔をしかめた。何を言っているのか分からない、とでも言うような表情だ。そして、ああ、と気がついた。そういえば今日は世に言うホワイトデーだ。
 道理で途中まで一緒に帰ろうとスノーを誘ったのに、横から兄が邪魔したわけだ。いつものことだが今日はスノーも兄を戒めなかった。くそ、明日一発殴ろう。
 「……何が入っているんだ?」
 「今開けてもいいぜ」
 とりあえず、今日はサトーの心遣いを貰っておこう。そう思ってベンチに座り、もらった紙袋を開ける。飾り気のない茶色の紙袋から出てきたのは、こちらはちゃんとラッピングされたクッキーだった。透明のセロファンでクッキーを包み、可愛らしいオレンジのリボンで結ばれている。
 中のクッキーも種類様々だった。が、明らかに市販の物ではないことが分かる。
 「これは……お前が作ったのか?」
 「おう。ちゃんと味見してあっから、味は保障するぜ……って、おい、姫さん」
 「………………………………」
 「何、引いてんだよ」
 ヒロはまんざらでもなく得意そうにうなずかれたことに冷や汗をかいて引いていた。
 「……いや、以前からおかしなやつだとは思っていたが……まさかこんな趣味まであるとは思わなかった」
 「おいこらちょっと待て、何か勘違いしてねェか」
 「そのごつい顔で実はこんな……いや、世の中にはそういう者もたくさんいるというが、まさか身近にいるとは」
 「どんな趣味だよ! てぇか話を聞け!」
 顔をそらしぶつぶつと言うヒロにサトーが怒鳴る。
 「言っとくが、クッキーを焼いたのは確かに俺だがラッピングの趣味は俺じゃねぇぞ。メイミーの嬢ちゃんだ」
 「メイミー?」
 「ついでに言うと、クッキーの趣味もメイミー嬢ちゃんだ。俺が、アンタにお返しが何かいいか嬢ちゃんに聞いたんだよ。幼馴染だろ、アンタら」
 「うん、まあな」
 「で、どうやらアンタは色気より食い気みたいだから……って、いってぇな!」
 拳で殴られるサトー。
 「悪かったな、色気より食い気で」
 こめかみに青筋を立てながらにこやかに笑うヒロ。しかし言い返せないのもまた事実。
 それ以前に、曲がりなりにも付き合っている女性に対しそれは言うもんじゃないと思う。
 「別に悪いなんていってねェだろ。アンタはアンタでいいんだからよ。俺はそういうことでアンタと付き合ってんじゃねぇし。そんなんで好きになったり嫌いになったりするかよ」
 こういうことをあまりにもさらりと気取る風でもなく何気ない口調で言われるのだから溜まったものじゃない。
 「……で、嬢ちゃんが菓子の本も貸してくれてな。そこに載ってたのを作ってみたわけだ。買った方が早いし美味いのかもしらねェけど、何か作るのは嫌いじゃねェしな」
 なるほど。
 「あとは嬢ちゃんにも味を見てもらって、包装なんて俺はうまくできねェから嬢ちゃんにやってもらったってわけだ。わかったか?」
 「ああ。わかった」
 幼馴染に感謝と少しの嫉妬という複雑な心境を抱きつつ、うなずいた。思い起こせば帰り際、幼馴染が妙に明るい笑顔で見送ってくれたが、つまりはこういう意味だったのか。
 ともあれ、一から十まで作ったのはサトーだ。
 リボンを解いて中のクッキーをつまみ、一口で放り込む。さくりと香ばしく、ほろりとくずれる。程よい甘さにバターがきいている。うまい。料理は美味いが菓子作りもいけるとは。
 内心むっとくる。
 「どうだ?」
 「うまい」
 「そっか」
 短い感想だというのに、サトーは相好を崩して喜ぶ。感情を隠さないところは好ましく思えた。
 自分よりもずっと年上で大人で、それがそこかしこに見て取れるというのに、そういう笑顔は歳以上に幼く見えて、少し可愛いと思う。
 それを見ていたら、湧き上がっていた苛立ちも失せてしまった。この男のこういうところが人好きされるのだろう。
 「な、姫さん」
 「何だ」
 にっこりと笑って屈託なく堂々と。
 「俺、また今度、姫さんの作ったの食べてみてぇなー」
 不意打ちにぶぅっと思わず吹き出した。




あまりにワンパターンすぎて……IFさんのこと言えない。(吐血

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