呂布さんと陳宮

北方三国志再読中。
その中でもかなり好きなのが呂布さんと陳宮の主従です。
むしろコンビ？
北方三国志の呂布さんは奥さんとのラブっぷりやお妾さんとの切なさも好きなのですが、陳宮との関係も面白くて好きです。

で、北方三国志を再び読み始めて気が付いた。
北方三国志は呂布さんが物凄く格好いいのですがマザコンの気がある。と言っても、母親に甘えまくるわけではなく、母親も甘やかしていたわけではないのですが。亡くなった母親と雰囲気が似ていた奥さんを大事にしていた呂布さん。その奥さんも亡くなり、流浪の戦を続けるわけですが、その途中で後の呂布軍の軍師と言われる陳宮と出会う。
この、陳宮に対する態度が、奥さんに対するそれとすごく似通っていた…！！（笑

奥さんからも奔放すぎるところを色々叱られていたけれど、言い返すこともできず黙って聞いていた呂布さん。奥さんがこうした方がいい、ああした方がいい、と言われて、自分ではよくわからないが、奥さんがいいと言うのならと受け入れていた呂布さん。
それが、最初は陳宮をうるさいうるさい突っぱねていたのに、いつの間にやら陳宮が日常で殿としてやることをやってくれと言ったら意にそぐわないながらも、陳宮がいうからと我慢している呂布さん…小言も黙って聞くようになる呂布さん（笑）
北方先生曰く、陳宮に対する思いは母親や奥さんに対するものとは違う、呂布にとって腹を割って話せる唯一の親友、とのこと。あれ、唯一って、赤兎は？呂布さん。馬でも一人と一頭ではなく、二人なのだって言ってたじゃないか！人間で唯一と言うことですか。
『陳宮のために』耐えていたとか思っちゃってるんだよこの人。陳宮のために。陳宮のために。陳宮のために！！（すさまじくウザイです

ともあれ、奥さんに対する態度に似通っていながらも、子供から大人へと成長するように周りや相手を見るようになってきた呂布さんが自分の軍師だと認めたのが陳宮、でしょうか。
他では、すこぶる仲が悪そうですけどね！呂布さんは陳宮の策を尽く無視して言うこと聞かないし、陳宮もかしまし過ぎて呂布さんも苛立っていたようで。
蒼天の二人も仲がいいですよね。アレを仲良いと表現していいのか疑問はありますが、良いということにしてください。少なくとも陳宮は呂布さんに惚れていましたし（そっちの意味はない）

しかしいつから呂布さんと仲の良い（？）陳宮というのは出来上がったんでしょう。掻い摘んで正史とか見ていると、かなり冷遇されたりしているし、陳宮自身も呂布さんを呆れ果てたように見ているし。陳宮は元々、曹操にも実力認められるほどの持ち主だったそうなので、その気になれば呂布さん見限って他のとこに仕官しようと思ったらできたと思うんですが。
しかしその死に様はほぼ同じ。潔く死を選ぶ。呂布さんは命乞いするわ劉備さん罵るわでしたが（でも罵られた劉備さんも言い返さない（せない？）のがポイント）
とは言え、仲の良い、と言うか、わが道突き進む呂布さんの暴れ様の手綱を握りながら振り落とされないように制御しつつ小言とマシンガントーク炸裂させながらそれでも呂布さんについていく陳宮という図は大変好みです。なんつーか、厄介な人に惚れたっつーか惚れた弱みと言うか。ああもうまったくもう！と思いながらもそれでもあなたについてーいきーますー♪ですよ。（by愛のうた）

無双の陳宮はいい味だしてました。喋り捲る陳宮に呂布さんが武器を振り回しても、慣れたことのようにかわす陳宮（笑）でもあの高飛車というか調子に乗っているようなしゃべり方だけは何とかしてください。とはいえ、そういうしゃべり方でも周りより何枚も上手そうですが。
陳宮のマシンガントークに腹を立てた呂布さんが武器を持って追い掛け回し、それを飄々とかわす陳宮の図が浮かんで消えません。
モブ文官の姿とはいえ、あんなに個性あふるる陳宮。次はぜひプレイヤーキャラとして登場を期待です。しかし正史では奥さんの言葉を聞いて陳宮を冷遇したこともある呂布さんですが、無双だとちょう蝉さんしか見えずに話を聞かないことになりそうな一抹の不安。いやすでにそうなのか。
ところで軍師と言えば呉軍は武器を持って戦える軍師たちですが、蜀と魏は思いっきり羽ビームな軍師。もし陳宮がプレイヤーキャラ化するなら、やはり戦うタイプではないので、ビームなのでしょうか。