のんびり気ままにGOC6攻略中。
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
|
|
アンクロゼ話。
彼女の家族っていやあ拾ってくれた両親と妹だよねと言う話。 両親設定は初期段階(GOC発売前)、ジーナさんは未亡人と言う設定でした。 でもそうするとロゼ子さんは相当育ってからじゃないと拾われないってことですよね。 だってエミリアがジーナさんの実の娘ならばエミリア生まれてないとおかしいし。 え、何、エミリアも拾い子かい。それとも貰い子? まぁ、最初ドファンとメイミーの子供だって堂々と雑誌に書かれていたローザも発売後は高位魔族の娘になってたし。 GOC真書でも人間の夫婦に拾われたことになっているのでそっちで行きましょう。 「ロゼ?」 ある日の夜のことだった。 本日のここでの仕事を終え、自室に戻ろうとした時だ。廊下に灯される淡い蝋燭の光の下、ゆっくりと通り過ぎる人影を見つけた。 見間違い出なければ、あれはここの主だ。夜は更け、そろそろ誰もが寝静まる頃である。だと言うのに何故彼女はそこにいたのか。 不思議に思って後を追う。次にその姿を見たのはひっそりと静まり返った、城下を望むことの出来るテラスだった。夜着ではない私服でぼんやりと柵にもたれかかっている。 さて、ここで声を掛けてよいものか。 どことなく、その後ろ姿は一人でいたい雰囲気を醸し出しているように見える。ならば声を掛けるのは無粋と言うものだ。けれど気にはなる。夜遅くに床にも就かず夜風にあたることは、疑問には思うが別段不思議ではない。そうしたくなるのは誰にでもあるだろう。思うのはその理由だ。 しかし、かと言ってその理由を聞くのは憚れる。けれど一人にしておくのは少々気になる。時間も時間だ、何かあるのかもしれないが、早く部屋に戻って休んだ方がいいのではないか? 普段使う思考とは別の回転を要するものに唸ってしまう。 「……誰かいるの?」 不意にロゼが振り返り、ぼんやりと静かに聞いてきた。 「……すまない、私だ」 ばつが悪そうに物陰から姿を現す。 「アンクロワイヤー」 驚いたように声のトーンを上げる。その声に恐縮を感じ、居心地悪げに頭をかいた。 「その、邪魔をするつもりはなかったのだが、こんな所でどうしたのだろうと思ってな」 一瞬、ぽかんとなったがすぐに柔らかく笑う。普段しかつめらしい顔できびきびと仕事をこなす彼が、酷く申し訳なさそうに、その大きな体を俯かせている姿に微笑ましさを覚えたのだ。 「いいわ、別に。ちょっと気分転換に散歩してたの。月が綺麗だから見てただけよ」 「そうか?」 「ええ」 落とすように笑うロゼを、それでもアンクロワイヤーはじっと見ていた。 「なぁに?」 「うん? ああ、いや、………………」 「どうしたの」 「いや、……こういう時、何か言葉をかけた方がいいのだろうと思うのだが、何と言えばいいのか分からなくて、な。バイアード殿なら良い言葉を思いつくのだろうが……」 真剣に眉を寄せて考え込むアンクロワイヤーに、ロゼは笑いを零した。 「何だ?」 「……ごめんなさい、……有難う」 「……礼を言われることはしていないのだが」 怪訝そうに、だが真面目に言い返す男にますます笑いが込み上げる。 この男は初めて逢った時の印象とはまるで違って、いや、確かに覚えた印象そのままであるとも言えるのだが、真面目で堅物で、融通が少々利かない。けれどそれは横暴で理不尽なものではなく、相手を、自分なりに分かろうと懸命に考える姿勢でもあった。 軍人としてはこの上なく有能でも、私人としてはとてつもなく不器用だ。 「……少し、昔を思い出していたの」 「昔を?」 再び月を見上げるように背を向けた姿に、アンクロワイヤーは問い掛ける。そして逡巡してから、多少離れた隣にやってきて、同じように月を見上げた。 「ええ。……家族のことを」 PR |
|
|
COMMENT
カレンダー
カテゴリー
ブログ内検索
フリーエリア